Social Value InternationalのCEO、Ben Carpenter氏は、歓迎の挨拶において、今日、国際機関・政府・企業が、社会的価値とサステナビリティにおける会計の役割について議論をしているが、更なる努力が必要だと述べました。また、転換期と呼ばれる時代において、我々はどのような新しい機会を得ることができるのか、そしてどのようなリスクを取るべきなのか、という2つの事項を考えるよう、参加者に呼びかけました。更に、世界のリーダー達は、積極的にリーダーシップを発揮する必要があると主張しました。
次に、開会の挨拶において、Social Value ThailandとB Corp Thailandのエグゼクティブ・ディレクターであるSakulthip Keeratiphanthawong氏は、2017年にSocial Value Thailandが設立されて以来、タイではあらゆるレベルで社会的価値のリーダーシップが活発化していると述べました。また、世界的な危機に立ち向かうためには、更なるグローバルなパートナーシップを促進すると共に、社会的価値に関する会計が、戦略の意思決定に大きく活用されるべきであり、且つ、それがニュー・ノーマルな考え方として普及されるべきだと述べました。
※SVM2021のメディアパートナーのPioneers Postにサマリー記事(英語)が掲載されております。
国連開発計画(UNDP)タイ常駐代表のRenaud Meyer氏は、国連の活動をはじめとする、あらゆる社会活動は、個々の国際条約によって定義づけられた、社会的価値に基づいて行われているものだとし、社会的価値の重要性を強調しました。さらに、新型コロナウイルスの流行により世界状況が悪化した事を反省し、より持続可能で社会的価値に基づく開発を追及していくべきだと述べました。また、近年は消費者や一般市民の間で、サステナビリティ等の社会的価値の重要性についての理解が高まっており、企業は、社会的価値を基盤とした事業展開や意思決定を行うと共に、その企業の製品・サービスがどのような社会的インパクトをもたらすのかを説明する事が求められていると述べました。
Suchatvee Suwansawat氏は今回の新型コロナのパンデミックにより、世界中の人たちが影響を受け、教育や健康、生態系の問題など地球規模の課題を浮き彫りにしたと述べました。しかし、私たちはこのパンデミックを脅威とだけ捉えるのではなく、チャンスを捉えることができるとし、テクノロジーの発展は私たちに目指すべき方向を示してくれると主張しました。例えば、IOT、ビッグデータ、AIなどは私たちが直面している地球規模の問題を解決に導いてくれるとして、現在のタイにおける最新の取り組みを紹介しました。
Sandee For Good Thailandの創立者Irawadee Tharwornbut氏は、次世代のリーダーが、革新的で主体的に活動するためには、彼らに「大人になったら何をしたいか」と問うのではなく「今何をしたいか」と問うべきであり、若い時から様々な活躍の機会を提供する事が重要だと述べました。子ども達にも、世界を変えるポテンシャルがあると信じ、それらを大事に育てるような教育システムを考える必要があると述べました。
Keynote & Panel 1以降のサマリー記事は、「2021年10月20日開催分②」として次回ご紹介致します。