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原文（英語）はこちらのSVIのホームページよりご確認下さい。

※原文執筆者：Lukia Nomikos (Social Value International’s Membership Coordinator)

新型コロナウイルスの対応策としてワクチンの開発が進み、解決の兆しが見え始めた今こそ、私たちは日々の生活を見直し、人類と地球にとってより良い生活を作り上げていく必要があります。現実的に考えて、たとえ私たちがパンデミックを乗り越えたとしても私たちの抱える問題が終結するには程遠いと言えるでしょう。私たちは、気候変動から格差の問題まで、私たちの生活と地球により深刻な悲劇を引き起こす可能性を持つ、様々な世界的規模の問題に直面し続けており、今回のパンデミックによってさらに悪化しています。加えて、新型コロナウイルスの拡大はこうした潜在的な危機に対する、私たちの間違った対応に起因しているとも言えるでしょう。

2015年、国連加盟国は様々な問題に取り組むために、持続可能な開発に向けた2030年までのアジェンダを採択しました。そしてこれは17のゴール(SDGs)を中心としています。パンデミック発生以前から既に、2030年のゴール達成が困難となっていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって状況は悪化しています。だからこそ、 SDG Report 2020では、2030アジェンダやSDGsの重要性と緊急性が強調されています。またSDGsは、SVI含めよりよい世界を作ることに貢献したい組織が活用できるフレームであり、平等(Equality)とウェルビーイング（Wellbeing）の推進、環境破壊の防止など、これらのテーマはSVIの全ての活動の主軸となっていると言えます。特に、SDG ゴール10 「国内および国家間の不平等を是正する」は、SVIの活動と関連しています。

私たちSVIは、今日の世界規模の危機の根源的な理由の1つは「企業や組織の、社会的・環境的な影響に対するアカウンタビリティが不明確である」ことによると考えています。なぜなら最も大きな影響を受ける人々は、社会の脆弱層であり、往々にして社会の在り方を変えるように求める訴えを起こす力が乏しいからです。SVIは、こうした利害関係者に対する影響を把握し、「アカウンタビリティ・エコシステム」を構築することで、意思決定をする側とその結果影響を受ける人々のパワーバランスの再構築をしようとしています。私たちの活動の基礎となる「社会的価値の原則」において、他のすべての原則を支えるのが「原則1：ステークホルダーの関与」です。ステークホルダーとの有意義な関わりがなければ、自分たちの行動の影響を理解することすらできません。企業や社会は、事業が社会にもたらす影響を評価し管理することによって、直面している課題に取り組み、SDGsを達成することができるのです。

SVIは、これらの目標を現実のものとするために、絶え間ない努力を続けています。2019年には、EYと共同で、私たちの「社会価値の原則」が、組織がSDGsへの貢献を説明するのにどのように役立つかについての論文を発表しました。さらに最近では、UNDP とSDGsインパクトの実践的な基準の展開と採用をサポートするための協定を結びました。企業や投資家は、2030年までにSDGsの達成に向けて積極的に貢献することを一層強く求めており、この基準は「SDGsへの影響をビジネスや投資の意思決定に組み込むための明確なフレームワーク」を提供することを目的としています。

今年10月にタイで開催されるSVIの年次会議「Social Value Matters 2021」のテーマは、「Leading our Transition to a Sustainable World」です。SDGs達成まで9年を切った今、この会議は、「より良い復興を行う責務と可能性に焦点を当て、持続可能でより公平な未来を全ての人のために生み出すことを保証するために、SVIの世界規模のコミュニティの力を活用すること」を目的としています。

原文（英語）はこちらのSVIのホームページよりご確認下さい。

※原文執筆者：Lukia Nomikos (Social Value International’s Membership Coordinator)